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萩梨 さんからの頂き物♪ [→しんり・くろ・ぽとふ]

■萩梨 さんへ捧げ物♪
■萩梨 さんからの頂き物♪(しんり)
■ねこしょうかい★
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■萩梨 さんへ捧げ物♪
最近お話を書いて頂ける機会が多くて大喜びしているゆきじですv
今回は萩梨 さんにしんりの可愛いお話を書いて頂けたのですvvv
で、例に寄って挿絵っぽい物の捧げものです~v

100628lufirut.jpg
萩梨 さん、宜しかったらお受け取り下さい(>ワ<///

萩梨 さんのブログ『書き散らかし』はこちら

続きに原寸とオマケがありますw
本分と共にお楽しみ下さいv
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■萩梨 さんからの頂き物♪(しんり)
先日nice!を頂戴したのでイソイソと遊びに行きましたら素敵企画が!!!
これは早速申込をせねばv と企画申込をしましたら、こんなに可愛いしんりのお話を頂戴しました★
個人的にラスト方面に出てくる、くろさんとルフィルトさんの絡みが大好きですvvv

 ̄ ̄『捨て猫と小さなヒロイン』 ̄ ̄
(「児童虐待で訴えてやりますからね!」)

雨がぱらぱら降り始めていた。
まだ昼だというのに、太陽を覆い隠す雨雲は辺りを薄暗闇に落としている。
梅雨特有の温く湿った嫌な空気が、充満していた。

そんな中、傘もささずに歩くこどもがいる。
その子は名前をしんりといった。
しんりは今、深く思案を巡らせているようで、俯いて難しい顔をしている。
ポニーテールのように束ねられている艶めいた白緑の長い髪は若干乱れ、
纏っている簡易な和装は肌に張り付いて、しんりの細い身体のラインを浮き彫りにしていた。

しんりが俯いたままとぼとぼ歩いていると、

にゃあお、

という鳴き声がしんりの耳に入った。

その声にぱっ、と振り向くと、そこにはダンボール箱があるだけ。
不思議に思いつつもしんりが歩きだそうとすると、

にゃーあ、にゃーあ、

と声がする。

どう考えても音源はそのダンボールだった。
“メスです。拾って下さい”と書かれたそれにしんりが近寄ると、中に子猫が一匹いるのを見つけた。

「わあーっ。ネコさんだっ」

しんりはぱあっと顔を輝かせると、その猫を抱き上げた。

「ここは、貴方のおうちなんですか?」

しんりが猫に尋ねているのは猫の入っていた薄汚れたダンボールのことだ。
猫が道端に放置されたダンボールに入っていたら“捨てられた”と考えるのが普通なのだが、彼女は育ちの関係で一般常識にかなり疎いせいで、そういった事は知らない。
故に、猫がここを住み処にしていると本気で考えている。

しかし猫は彼女の言葉ににゃあ、と一声鳴き、
まるで首肯しているように、首を縦に振った。

「じゃあ、私も少し此処に住んでてもいいですか?」

猫の反応は、さっきと同じ。

しんりはそろり、とダンボールの中に入り、体育座りをする。
そうして猫を自分の膝の上に載せた。
猫は一瞬水を弾くように身体を震わせると、喉をごろごろ鳴らす。
そんな猫の様子を見てしんりは微笑んだ。


__________

しんりはしばらく猫と戯れた。
雨に当たりっぱなしでそろそろ肌寒さを覚えてきた頃、

しんりは猫に、

「ちょっとだけ、私のお話を聴いて貰えませんか?」

と、言った。
猫は首を傾げた。 耳を傾けているようだった。
しんりは一息吐くと、己の濁った心象の全てを吐き出すように言葉を紡ぎ出す。

「私は一人前の符術師となるために、たくさん修業を詰んでいます。
人々を守るため、自然のバランスを崩すモノを倒すため。
昨日も修業の一環で森の食物連鎖の均衡を崩したモンスターさんの“時を止め”ました」

また一息吐き、続ける。

「そうやって、私はたくさんのモンスターさんの“時を止めて”きました。
彼らの断末魔を聞きながらも、ただただ彼らが有害だから、と。
ちょっと、そのことに疲れちゃったみたいなんです。辛い、んですよ」

そう聞いても、猫は不安そうにしんりの顔を窺うことしかできない。

しんりの目には涙が溜まっていた。

「私のやっていることは、間違っているんじゃないでしょうか。
仮にも自分ではない生き物の“時を止める”、なんて。
いや、そんないい加減な言い方ではいけませんね。
…私は、彼らを、ころして、いるんですよね」

そう言ったきり、しんりはとうとう涙を零しはじめた。

その時、

「コミュニケーションの成立しない猫さんに相談する位ならおねーさんに相談してくれていいのにな」

という声が、しんりの頭上から降ってきた。

その言葉にしんりはかなり驚き、
涙を拭いつつ見上げると、そこには微笑みを浮かべた女性が立っていた。

100628lufirut.jpg

その女性は肩より少し長いくらいのふわふわとした金髪を持ち、
緑を湛えた双眸の左片方にはモノクルがかかっている。
彼女のさしている白い傘は、今はしんりの頭上にあった。
しんりはそれに気づいて慌てて礼を言う。

「えっ…と、」

知らない女性のいきなりの登場に少なからず狼狽しているしんりは言うべき言葉が見つからない。

「私は、ルフィルトっていうの」

困っているしんりを察してか、その女性、ルフィルトは自分の名を名乗った。

「わ、わたしはしんりっていいます!」
「そう。素敵な名前だね」

しんりが名乗るとルフィルトはふわっ、と笑う。

「どうしたの?そんなダンボール箱に入って。捨てられちゃったの?」

ルフィルトが冗談めかして言う。

「えっと、ここは今、わたしのおうちなんです」
「そっか。それはまた後でお家の方にゆっくり事情を伺うわ」
小さく笑うしんりの言葉に何故か笑顔を強張らせつつ、ルフィルトは再びしんりに話しかける。

「… きみのおはなしは、全部聞いてたよ」

その言葉で、しんりは猫と会話し始めた頃から自分に雨が当たらなくなっていた事に気づいた。
そんなにずっと傘に入れてもらっていたんだ…、としんりはちょっと恥ずかしくなる。

「ルフィルトさんは、私のすることを、どう思いますか?」

不安げに、しんりは尋ねた。

「んー、おねーさんは難しいことはわからないんだけどね。私はしんりちゃんに感謝したいなあ」
「…え?」

そんな言葉が返ってくるとは思ってなかったのか、しんりは呆けたような顔でルフィルトを見る。

「まず一つ、しんりちゃんがそういうおぞましいモンスターを倒してくれると私のような力のないリヴリーが凄く助かります!」

ルフィルトはおどけたように続ける。

「その二、きみの言ったようにそういうモンスターの影響で食物連鎖のバランスが崩れると、そのうち私の好きな食材が食卓に並ばなくなってしまうかもしれない」

この言葉にはしんりもくすっ、と笑った。


「こう考えればいいのよ。
しんりちゃんの大切な人が、笑って過ごすために、しんりちゃんは凶悪なモンスター諸君を倒すの。勧善懲悪ってわけじゃないけど、間違いなくしんりちゃんは、しんりちゃんに守られてる人にとってはスーパーヒロインだよ!」

そう言われると、しんりはちょっと嬉しくなった。

「(そんな単純な話なのかなあ…)」

とも思いつつ、しんりの心の曇りは大分拭えたようだ。
しんりの表情が明るくなったとわかると、ルフィルトはこう言った。

「それはそうと、しんりちゃんのお家はどこかなあ?」

そう尋ねたルフィルトの顔、いや彼女の纏う空気全体は怒気を含んでいた。

__________

「あなた何やってるんですか!
しんりちゃんを雨の中ダンボールと共に放り出した上に“メスです。拾って下さい”ですって!?
サイテーね、この薄情者!」
「なんの事だよ!誰がしんりを放り出したってんだよ!」

しんりが家に案内したルフィルトとしんりの同居人、くろが顔を突き合わせた瞬間がこれである。

「だから、しんりがいつの間にか勝手に散歩に出てただけだって…」
「嘘です!しんりちゃん、傘もささずにダンボールの中でずっと小さくなって、
悲しそうに俯いて、泣いてたんですよ!?」
「くろさんくろさん、寒いです…」
「おい、本当かよ!風邪引いたなこりゃ…」
「ほら!ずうっと雨に当たりっぱなしだったからじゃない!」
「大変だ、バスタオル、毛布、暖房…」
「人の話聞いてるのー!?」


ルフィルトの誤解が解けるのは、当分後の話である。


__2010-06-28 萩梨 さん:作__

萩梨 さんのブログ『書き散らかし』掲載ページはこちら

萩梨 さん、素敵なお話をありがとうございます!
しんりが可愛いです~vvv
ルフィルトさんの誤解も堪りませんw<捨てしんりvv
更に後半のルフィルトさんとくろさんの絡みが大好きで、思わず落書きしてしまいましたv



こーゆうのも大好きです!(>ワ<///

ルフィルトさんの前髪がよく分からなかったので、ユキトトリイメージで、こんな感じに。
イメージ違っていたらごめんなさいです(>△<;
また、拉致させて下さいね~♪
&又ぜひウチの子書いて下さいね~vvv(笑)
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■ねこしょうかい★
猫写真の紹介です(笑)<別名:親ばかコーナーです(>ワ<///
takara_03-14
takara_03-14 posted by (C)ゆきじ
この下に何かある?


ありがとう
nice!(42)  コメント(3) 
共通テーマ:キャラクター

nice! 42 /現在nice!: 50994v キリnice!№要チェック~☆

コメント 3

コメントの受付は締め切りました
萩梨

こんにちは!

挿絵、ありがとうございます!
しかも二つも…!ガクガク

ご連絡頂いた件ですが、
前髪など、ルフィルトの見た目に関しては全然大丈夫です!
このままのゆきじさんのイメージで描いてください(^O^)/

宜しくお願いします^^
by 萩梨 (2010-06-29 17:13) 

みかん

こんばんは。私信失礼します。あ。本記事の可愛い小説も挿し絵もバッチリチェック済みですよー。

BDプレ絵再配布の件。トップページリンクとかOKです。ページ少し整理しました♪

当サイトは放置気味&ちょっと二次創作あるのもあって、躊躇してたのです。

ではでは。
by みかん (2010-06-29 23:22) 

ゆきじ

>萩梨 さま
ありがとうございますv
挿絵っぽい物のお受け取り感謝です♪
後半の落書きは描きたくて描いてしまったオマケです(^^;
ルフィルトさんの前髪イメージ、了解ですv
このまま描かせて頂きますね~♪

>みかん さま
ありがとうございます♪
バースデープレゼントの件、ありがとうございますv
お手数をお掛けしてしまって申し訳ないです(^^;
早速紹介させて頂きますね~★


by ゆきじ (2010-06-30 00:43) 



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