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アイランさん/バトン/コケモモ さんから♪ [→藍浪]

■アイランさん線画v
■大好きなお子さんのあんなことこんなことが知りたいのバトンw
■コケモモ さんからの頂き物♪(お話)
■ねこしょうかい★
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ログサイトこちらw
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■アイランさん線画v
バトンと頂き物に合わせてアイランさんを描いてみました♪

120206aylan.jpg
フリー絵にしてありますv 右クリックからお持ち帰り下さい(^^)

120206aylan.png
線画♪
折角なので塗ってゆきじにプレゼントしてくださいv<喜びますv
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■綾瀬マコ さんからアイランさんへ素敵バトンを頂戴しました♪(2012-01-29)

『大好きなお子さんのあんなことこんなことが知りたいのバトン』
※大好きなよそのお子さんについて、
設定にはあまり書かれないコトなどを突っ込んで聞いてしまおう!という趣旨のバトンです。
回ってきた方はそのお子さんのことを愛の限り存分に語っちゃって下さい!

・アイランウォール
『綾瀬マコ 様より素敵なバトンを頂戴致しました。
 期待に添えます回答となりますれば良いのですが…』


▽今回語って下さるお子さんの名前とお宅でのポジションをどうぞ!
・お名前はアイランウォールさん。
セシュカの10年後話用のサポートにとお迎えしました、完全に絡み設定用のキャラさんですv
現在は行方不明だった殿下の消息が判明しそのお迎えに奔走中。
同時に近未来で恋人になる予定のお嬢さんに接近中です♪
今の所その彼女さんとはお友達の関係でデートに誘ったりと頑張ってる最中ですw


▽顔つき、身体つきの特徴、絵に描かれる時にココがポイント!
と飼い主さん的に気にかけている事を教えて下さい!
・ヴァンパイア他多種混血のあるナイトメア種で、男女変身設定がありますのでお顔は美人系、体格もあまり大きく描き過ぎないように注意しながら描いてます。
お勤め中は仮面キャラになるので、お顔よりも仮面のバランスを重要視してたりw
今の所10年後の仮面キャラよりも、彼女を誘うのに忙しい青年としてのお顔の方が描くチャンスが多いのでなるべく切れ長の瞳の綺麗なお兄さんになるように頑張って描いてます。
男性時の瞳はオレンジ。女性時の瞳はブルーと変更点があるのが面倒…w
前髪付け根辺りから向かって右へ一房だけ銀メッシュがあります。


▽服の好み、食べ物の好みは?
・服の好み
勤務中は性別体型等を明確にさせない衣装を着用していますが、勤務外の服の好みは特になし。
落ちついた色合いのジャケットやベスト、スーツ等を好んで着用しているようです。
女性変化時でも同様で靴はヒールになりますが、スカートは殆ど着用しません。

・食べ物の好み
生活圏のイメージが洋風なので、食事もメインはパン系。
好き嫌いは特に無し。
※人外種ですが混血が酷いのでガーリック等も一般量の摂取であれば可能。
ヴァンパイア、ナイトメア等人外の血統として精気吸収も可能のようですが、個人的に一般人の食事と同じ物を摂取するように心がけています。
※人外の特徴として精気摂取を始めると一般食からのエネルギー摂取機能が衰える傾向があり、一般食からのエネルギー吸収回路を維持し有事の際に人に紛れての生活を可能にする事と同時に食事をする行為は楽しいと感じている為。(彼女と出会ってから特にw)
味付けの分類は割とアッサリ系統が好き。<ポトフとかw
シンプルなスープとトースト等、簡単な物ですが自分で食事の支度もします。
でも多くは城内の食堂利用w


▽お休みの日は何をしていますか?
・いつもと同じに起床して残務整理w
生活と仕事が既に一体化しているご様子です(^^;
掃除や洗濯は普段から割とマメにしてるので余り散らからないのでしません。
仕事が一段落付くと散歩したり、街に出掛けてレコードを探してみたり。
デート等予定が入るとそれに合わせてスケジュール調整してます。
仕事や表情に影響は出しませんが内心は予定に近づくにつれてドキドキわくわく♪
デートの内容はアレコレ計画を立ててるようですw


▽ついついとってしまう行動、口癖などはありますか?
・行動
黙考。
無考で黙って立っているだけなのだけれど、相手には知らずプレッシャーになっているようです。
育ちが良いので立っていれば絵になる(笑)<意図しない。
育ちが良いので意識しないフェミニスト。女性と子供には優しく接しますが有事の際には平気で切り捨てる意思と覚悟があります。
育ちが良いので無意識に女性を褒める言葉を口にし、その流れでエスコートする事があります。
※彼女さんに感謝の気持ちでお手にチューとかした事が馴初めですw
自分よりも陛下(殿下)が大事で、いつ何時でも盾に成れる位置に立ちます。

・口癖
『…』『陛下(殿下)』『(溜息)』『ふむ、では…(指示を出す)』
沈思黙考タイプなので黙ってしまう事が多い様子。
口を開けば仕事の指示と陛下(殿下)の事ばかり(笑)
彼女には『可愛らしいですね』と甘々なセリフが出るようですw


▽将来の夢、もしくは目標などをお持ちですか?
早く正式に殿下をお迎えし、即位式を済ませ陛下となるあの方のお役に立ちたいと心底願ってます。
国王と成られたあのお方にお仕えして国を安寧に保ちたい。
個人的にはいつか彼女と夫婦に成りたいv
周囲環境が口ウルサそうなので通い婚でも出来たらいいなと思ってます。
※家柄がすこぶる良いので本来は混血などトンデモナイ話なのだけれど、この一族は混血によって王家を護る力を維持習得する方向にしています。
そんな理由から親戚は当然煩いのですw


▽実は意外と●●(ご自由な言葉をどうぞ!)なんです
回して下さった方も知らなそうな意外な事実などありましたら!
・実は意外と 普通の青年で笑顔が可愛い(笑)
沈思黙考、表情を悟らせないように意識しての仮面生活ですが、仮面を外すと案外表情が豊かです。
彼女と何気ない会話を楽しんだり、趣味の音楽の話をしたり。
映画を観に行ってカフェで感想を話したりするのも楽しくて良いなぁと思っていたり。
彼女に見せる姿は普通のその歳の青年で笑顔は可愛いのです★


▽どういう背景、イメージから出来たお子さんですか?
または誕生エピソードなどを!
・お友達と絡みたいと言う目的で生まれたキャラクターですw
なかなか絡み相手が忙しくてお話は進みませんが、それはそれで楽しめば良いかなぁとw
セシュカの10年後話をした時に、そこでの生活サポートになればいいなぁと(笑)
思っていたよりも自由に動いてくれています(^^///


▽裏設定などありましたらこっそり…!
恥ずしい場合はちらっと一部だけでも…!よろしければ語れる限り存分に!(笑)
・基本的にアイランさんの情報は殆ど公開していますw
殿下の消息不明になった事件(お忍びで外出した王・王妃が人外狩りに遭遇して死去、殿下は生死不明)の際に力不足ながら(当時は中学生になったくらいでこれからの人生を殿下に取って役立つ者になるべく勉学・各種習得技術を本格的に始めた頃)どうして一緒に行動しなかったのかと死にたいくらい後悔しました。
必死になって消息を探し、よくやく本人からご連絡が合った時は本当に嬉しかったのです。
二度とあのような思いはしたくなく、自主的に有事の際には国王陛下(殿下)の身代わり(死体含む)を務めるつもりです。

・守秘義務では無いけど一応裏設定なので反転w
陛下(殿下)と表記しているのはまだ戴冠式を済ませていないからです。
が、王は御崩御されているので陛下とお呼びしています。
セシュカ10年後と言う事でお判りかと思いますが、陛下(殿下)=コケモモ様宅 ガイアさんです♪
彼女さんは萩梨様宅 ルフィルトお姉さんvv


反転する程の情報が無いよ、アイランさんorz


▽おつかれさまでした! 本当にありがとうございます!
ところで件のお子さんが後ろに立ってますけど大丈夫ですか?
ゆきじ「え? ぇえ~と…ボクナニモワルイコトシテナイヨ…」(後さ摺り)
アイラン「お顔の色が優れないようですね。…何か私が来ては御都合の悪い事でも?」(一歩進む)
ゆきじ「な、何も!!! 何でもナイヨ~ッ」(脱兎!)
アイラン「…特に不都合な事など書かれておられないようなのですが…」(首を傾げる)
ゆきじ「ホントに何も無いのに、アイランさんが黙って立ってるだけで(何か白状させられそうで)怖いんだよな~」


▽最後にあなたが愛してやまないお子さんにバトントス!
・希紫 ルオンさん宅 鷲庵さん
・リツィリィさん宅 ツィグルさん
・ぷぷーさん宅 暗闇様
・七不思議さん宅 羽墨さん
・凪里 さん宅 ツーツク君orユーファナスさん
・デコマチ さん宅 餡兵衛さん

ゆきじの気になるお子様へvvv
良かったら回答お願いします★<スルーOKですv
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■コケモモ さんからの頂き物♪
『1nd anniversary』企画にアイランさんで応募して書いて頂きましたv
コケモモ さんのブログ『Sleep!!』はこちら(休眠中)

『Bit by bit』
 変わるのは怖い それでも世界は変わっていく


これは、いつかは来るべきことだったんだ。

そうやって、自分を納得させようとした。
ずっと続くことなんて、きっとないから、こうして終わりを告げようとする出来事がやってくるのは仕方のないことなんだ。

いつもと変わらない窓越しの空を見上げて、あかりもつけずに暗い部屋でただ一人、ひたすらにそんなことを考えていた。


連絡が届いたのは、つい先日のことで、
いつもと変わらない毎日を、いつも通り過ごしていた自分にとっては、
頭から冷水をかけられたような衝撃を受けたのも事実だった。

もともと、いつかはやってくる終わりを隣に置きながら、過ごしてきた日常。
でも、それさえも忘れてしまうほど、この毎日が楽しいと感じ、
この毎日に純粋な幸せというものがあって、ああ、俺はいま、幸せなんだな、と、ふと、そんなことをおもっていたことも少なからずあった。

いつでも付きまとう終わりが、こんなに近くに感じられたことなんていままではなかった。
どれだけこちらが待ちかまえていたとしても、実際、すぐには事実を受け入れることなんかできやしない。

この連絡さえこなければ、幸せを感じ続けることができただろうか。
そんなことさえ、考えた。

あの場所に戻ってしまえば、ろくな幸せなんて、あるわけがない。
自分にとっては、忌々しくもあり、恐ろしくもあるあの場所に戻ることを、すぐに決めることができたら、それこそ頭がおかしくなったときだけだろう。

そう考えて、苦笑した。
こんなことを考えるなんて、自分らしくない。
普段の自分なら、そんな考えさえよぎることはないはずで。

怖いのか?

自分自身に問いかけてみる。

そして、自分で答えを返してやった。

ああ、そうだ。
俺はいま、怖いんだ。恐ろしくて、たまらないんだ。
この恐怖から、逃げ出したくてたまらない。

そうだ、と思った。

この連絡さえも、無視してしまおうか。
なかったことにして、また、幸せに溶け込んでしまおうか。

また、苦笑した。

やっぱり、弱い。
俺は、弱い。
いやなものから逃げ出して、恐ろしいものに背を向けて。

“そんなことは、弱虫がすることだ。”

ずっと昔、真正面から見つめてきた、紅色の瞳と一緒に、
あのときぶつけられた言葉を思い出した。

過去の自分も、いまの自分も弱虫で、小さくて、弱い。
やっぱり、変わっていないな、と思う。

溜息が出そうだった。自分の弱さに。
そして、これほどまで自分を苦しめているものに。


手をぎゅっと握りしめて、それから、ゆっくりと開いた。
その手を持ち上げて、手の隙間から空を見上げる。

どうすればいいんだろう。

そんな疑問が、浮かんで 消えた。




「来てくださるだろうか・・・」

連絡が取れたあの日から、ずっと思っていたことを口に出してみた。

声にしてみれば、何かが変わるとでも思ったのだろうか。
しかし、何とも言い表せないようなこの気持ちが変わることなど、いつまで待ってもこなかった。

あの方は、私のことを覚えているだろうか。
もし、あの方が覚えていないとしても、私はしっかりと覚えている。

陛下似の銀メッシュや、いつもきらきらと輝いていた茜色の瞳。

笑顔が、あの悲劇によって乱暴にも拭い去られてしまった少年は、
いま、どのようにして生きているのだろう。
笑って過ごすことができているのだろうか。

両親の温もりを、早くになくしてしまった少年は、
いま、自分の人生をどのように辿っているのだろう。
幸せをつかむことが、幸せをかんじることが、できているのだろうか。

考えれば、考えるほど、あの方に早くお会いしたいという思いが、強くなっていく。
会って、治める者のいなくなった国のことや、あれから皆がどう変わっていったのかをお話したい。
なにより、無事でよかった、その言葉を伝えたかった。

あの方のことが頭から離れたことなど、いままでで一度もなかった。
だから、いままで必死になって消息を追っていたというのに、あの方は煙のように消えてしまったのか、と思うほどに、姿をくらましていた。
さすが陛下のご子息だ、そんなことを思って呆れるように笑ったことなど、いままでで数えきれないくらいあった。

それから、あの方と連絡がとることができたときは、ようやく、とか、やっと、とか、そんな言葉より先に、無事でよかった、そんな言葉が浮かんできたのだ。
それが一番、あの方に伝えたいことなのだと、そう思った。

どうしてだろう。
来てくださるだろうか、そんな言葉を口にしてみたとき、どこか心の奥底で、
あの方は、来てくださる。 誰かがそう答えたように感じたのは。

どこにそんな自信があるのだろうか。
分からない。分からないが、あの方が来てくださると、自分の中で確信していた。

「きっと、あの方は来てくださる」

重い気持ちの上にかぶせるように、呟いた。
また、心の奥底で誰かが頷いたような気がして、自然と笑みがこぼれた。




あれから、ずっと、考えていた。

どうすればいい?

どれだけ考えても、答えは出ない。
どれだけ問いかけてみても、誰も答えを返してくれない。

どうせなら、ふと、そんなことを思った。

弱い自分を断ち切ってしまいたい。
いつまでも背を向けていないで、過去と向き合ってしまえばいい。




そして、私はあの方にお会いした。

たくさん伝えたいことがあった。
無事でよかった。この言葉と一緒に伝えたいことがたくさんあった。

しかし、本人を目の前に、たくさんのことが思い出されて、ふいに胸を突くように、たくさんの感情が湧きあがって来た。
涙だけはこらえようと、必死に手を硬く握りしめた。

「・・・アイラン」

呟くように、でもはっきりと、私の名を呼ぶ。
遠い記憶の中から探し当ててくれたのだろう。
なんとも感極まる瞬間だったと、いつ思い出してもそう感じる。

それから突然、視界がかすんだ。
一度溢れだすと、止まらなくなるのが涙というものなのだと、今更ながらおかしなことを考えた。
こらえるのも諦めた。
なんとも格好悪い話だが、いろんな感情のなすがままに、私は泣いた。

「殿下・・・よくぞ、ご無事で・・・」

ようやく絞り出した言葉に、かすむ視界の中で殿下が微笑んだのを覚えている。

私の涙が止まるまで、殿下は何も言わずに待っていてくれた。
それに安心したのか、私自身、しばらく涙を止めることもできずに泣き続けていた。


その日は、それほど時間もなく、多くの話はできなかった。
簡単に国の現状などの必要事項を話したあと、一つ、尋ねなければいけないことを口に出した。

「殿下、国へ戻られるご覚悟はございませんか」

殿下は、しばらくうつむいて考え込んだようすだった。
それから、まっすぐに私を見つめた。決心のついたようで、その瞳は揺らいでいない。

「戻る気は、ない。少なくても、今すぐには戻らない」

それは、はっきりとした声色で。これから私がなにを言おうと、その答えは変わらないだろう。

「今すぐには、ということは・・・」
「ああ、考えてはいる」
「本当ですか、殿下!!」

思わず声が大きくなった。周りの人々が、何事かと振り向く。
振り向いた人、一人一人に会釈して、なんでもないことを伝える。

「考えているだけ。・・・それから、」

思い出した、というように、殿下が口を開いた。

「殿下なんて、呼ばなくていい」
「しっ、しかし・・・」
「呼ぶときは、ガイアって呼んで」

そう言われて、いざお呼びしようとしても、なんとなく気後れする。
私のそんな思いが顔に出ていたのか、殿下が声をあげて笑った。

「無理しなくてもいいけど、殿下はダメな」
「分かりました。・・・ガイア様」

ようやくそう言って、頷いてみれば、殿下、いや、ガイア様が、困ったような、おかしいような、そんな顔を見せた。


しばらくして、ガイア様が壁際の時計にちらりと目を向けた。
それから、窓の外の空を見て、私に目を戻した。

「そろそろ夕飯時だから、帰らないと」
「ガイア様、普段のお食事はどうされているのですか?」
「・・・みんなで食べてる」

その答えに、私は心底ほっとした。
ガイア様もこうして食事を共にする仲間がいるのだと、安心した。

「では、後日また、お会いできますか?」
「ああ、また今度」

それだけ言って、ガイア様はひらりと手を振った。
だんだん遠くなっていく背中を、私はずっと見送っていた。




アイランと会った。

こうして過去と向き合う事で、少しは何かが変わっただろうか。
何かを変えることができただろうか。

言ってしまえば、何も変わっていないかもしれない。
なにをやったとしても、何も変わらないのかもしれない。

それでもよかった。
ただの自己満足だとしてもいい。

俺は、少しだけ、強くなったんだ。
過去と向き合おうとしない弱さに打ち勝って、強くなったんだ。
そう思った。

また、アイランに会うときは、もっとたくさんの話をするだろう。
今日のように、簡単な話、短い話、それだけじゃないはずだ。

いつかは国に戻らないといけない。
それは、いつもどこか考えていた。

アイランには、考えている、そう言った。
でも、戻る勇気なんて、なかった。
怖い。あの国が、自分が、過去が、怖くてしかたがない。

どうすればいいんだろう。

前と同じように、ただ静かに湧きあがって来た疑問が、今回は消えない。
ずっと、まとわりついてくる。

どうすればいいかなんて、分からない。
誰が答えを教えてくれるわけでも、答えを出してくれるわけでも無くて、
でも、自分だけでは答えが出せない。そんな気がした。




「ガイア様、お待ちしておりました」

お姿が見えた瞬間に立ち上がる。
すると、ガイア様が呆れたように溜息をついた。

「アイランは、なんでそんなに堅いわけ?」
「生まれつき、でしょうか・・・」

そんなことを聞かれている理由がよく分からなく、頭の上を疑問符が飛び交った。
そんな私を見て、ガイア様は苦笑した。

「生まれつき・・・だよな。やっぱり」

それから少し、遠い目をした。

「そういえば、昔からアイランはそんな感じだった」

なぜか、そこまで言って、微かに眉間にしわを寄せた。
かすかに苦しそうな、辛そうな、そんな表情も垣間見えた。

「ガイア様?」

思わず声をかけると、少しだけ慌てたように表情を元に戻した。

「なんでもない」

ガイア様がそう言うのなら、と自分を納得させた。
それ以上は深入りしない。


「はじめに、昨日は少ししか話せませんでしたが、国の現状を詳しくお話します」

国はいま、治める者がおらず、少々不安定な状況であること。
他国の侵略等はなく、その点では安全であること。
今でも、王の復帰を心待ちにしている者ばかりだということ。

国について、伝えるべきことはたくさんあった。
それをすべて、いや、限りなくすべてに近くのことを話したつもりだ。
ガイア様はといえば、話している間、なにやら考え込んだ様子で、何も言わない。

話し終わると、「分かった」と、一言だけ言い、続きを促した。


長く時間をかけ、ゆっくりとたくさんのことを話してゆく。
ガイア様はあまり口を挟まず、どこか上の空で聴いているようすだった。


大体のことを話し終わっても、やはり何も言わない。
その表情を少し見つめた後、ふと、とあることを思い出した。

「そういえば、許嫁でしたあの方も、ガイア様のおかえりをお待ちですよ」

そう口にしてみれば、ガイア様は、かなりの驚いた様子で私を見た。

「は・・・?」
「え・・・?」

思わず問い返してしまった。
ガイア様も既知のことであったはずなのに、これほど驚くのはどういう訳だろう。

「悪い。よく聞き取れなかったんだけど」
「いやあの、許嫁様も国でお待ちしておりますよ、と言ったんですが・・・」

「は・・・?」
「え・・・?」

「許嫁ってなにそれ聞いてない」
「先日お伝えしませんでしたか・・・?」
「いや?」

どうやら私の勘違いだったようで、ガイア様には伝わっていなかったご様子。

「でしたら、いつかお二人でお会いしますか?」
「それは・・・」

ガイア様が言葉につまる。
それほど国に戻るのが嫌なのだろうか。
それとも、他に何か理由があるのだろうか。
それとも・・・。

「考えとく」

たくさんの考えを巡らせていると、ガイア様の一言で遮られた。

「え・・・?」
「だから、会うのは考えとく。すぐには会う気ないから」

その答えで分かった。
ガイア様は、国に関することすべてを前向きに考えてくれている、と。
すべてを前向きに、いつかは国に戻ることを考えてくれている。

そう感じて、湧きあがるような感情が心の中に浮かんできた。
思わず、立ち上がり、ガイア様の手を握ってしまう。

はっとして、慌てて手を離すとガイア様がふっと笑った。
それは、こころの中があたたかくなるような笑顔で。
一度は離したはずのガイア様の手が柔らかく動いて、慌てて引っ込めた私の手をさっと包んだ。

「握手するんだったら、すぐ離すなよ」

的を得ているような、得ていないような、でも、優しい言葉をくれた。

すると、また、視界がかすんだ。
「ありがとうございます・・・」とだけ絞り出して、握られた手を握り返した。




「アイラン、じゃあまた今度」
「ええ。お待ちしております」

ガイア様は、ひらりと手を振り、
私は、その背を見送りながら、深々と頭を下げた。

以前と同じ別れ。
これから先も、こうして、変わることがないのだろう、そう思った。

110813
アイランさんとガイアさんのお話vvv
アイランさんにとってはここから始まるのです(>ワ<///

コケモモさん、素敵なお話をありがとうございました~vvv
これにてゆきじ的アイランさん祭りも無事終了です(笑)
_____

■ねこしょうかい★
猫写真の紹介です(笑)<別名:親ばかコーナーです(>ワ<///
neko06-18
neko06-18 posted by (C)ゆきじ
不機嫌お兄ちゃんとご機嫌な妹w


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コメント 7

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綾瀬マコ

バトン回答ありがとうございましたー!!
イラストも相変わらず美青年でうっとり///
アイランさん…お仕事人間さんなのにデート前は内心わくわくなんて…か…かわいすぎて…!!///
仮面下に隠された笑顔だったり、ギャップが色々とすごくどツボです>///<
是非幸せになって下さいね!
乱文失礼しましたーv
by 綾瀬マコ (2012-02-07 08:26) 

七不思議

おはよう御座います。
アイランウォールさん…┃壁┃Д`*)v
…ってなってたら、羽墨にまさかのバトン!Σ
が、頑張ります!!
ゆきじさんほど細かく回答することはできないとは思われますが^^;
ありがたく頂戴していきますね~v
by 七不思議 (2012-02-07 08:48) 

希紫ルオン

アイランウォールさんカッコイイデスw
アイランさんの休日の過ごし方とか、普段とかわらず起きて残務整理とかすごいなぁ。
デートの時、内心どきどきわくわくで可愛い。
バトン、頂いて帰りますね。
by 希紫ルオン (2012-02-07 10:38) 

凪里

こんばんは^^
アイランさん、目元の凛々しい綺麗な方ですねー…!(*><)
忠誠心の他にも色んな顔がおありで
ミステリアスな所も素敵です!(*´m`)
わわ、バトン、うちの者に回して頂いて、有難うございますv
頂いてまいりますm(*_ _)m
by 凪里 (2012-02-07 23:51) 

ゆきじ

■綾瀬マコ さま
ありがとうございます♪
早速のコメント感謝ですv
素敵バトンを回答出来てとても楽しかったです~w
アイランさん、真面目なお仕事人間さんなのですが、案外普通にデートにわくわくしたりと可愛い一面もお持ちのようです♪
特に現在は彼女さんに接近中と言う事で、ドキドキとハラハラもあるようなのですが、これから是非幸せになって欲しいと思いますvvv


■七不思議 さま
ありがとうございます♪
羽墨さんにバトン送らせて頂いたら早速の回答vvv
ありがとうございます~(>w<///
回答するとなるとナカナカ難しいバトンですよね★
それでも楽しく拝見させて頂きましたv


■希紫ルオン さま
ありがとうございます♪
アイランさんも鷲庵さんと同じで定休日とか無さそうで(笑)
それでもちゃんとオンとオフとを使い分けてデートなど頑張ってますよ~w
鷲庵さんも頑張ってデートなどしちゃって下さいw
って普段から一緒にいるのでそれ程必要も無い感じですけれどねv
バトンの早速の回答、大感謝でしたvvv<楽しかったです♪


■凪里 さま
ありがとうございます♪
アイランさんにお褒めの御言葉感謝ですvvv
なかなか描くのが難しいキャラさんで、他キャラさんとよくカブるんです
→ガイア君とか(簡単と言えばそうなのか…orz
描き易いオリジキャラさんをモデルにしたのが間違いでしたねw
バトン、お受け取りありがとうです~vvv
回答、とても楽しみにお待ちしてます~(>ワ<///


by ゆきじ (2012-02-08 02:22) 

デコマチ

こんばんは!
気になっていたバトンが・・・・!有難うございます!


おぉ、さすが世界観がきっちりしているだけあって
設定が細やかですね・・!
書き方等、参考にしながら回答させていただきます><
有難うございました~!ではでは失礼します!

by デコマチ (2012-02-08 22:15) 

ゆきじ

■デコマチ さま
ありがとうございます♪
楽しいバトンでしたので、是非と送らせて頂きました(>v<///
お受け取り頂けて良かったですv
バトン回答、参考になれば良いのですがw
また面白そうなバトンがありましたら送らせて下さいね~★
by ゆきじ (2012-02-09 01:01) 



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