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桜王と肇ちゃんのお話 [→桜王・樹姫]

■桜王と肇ちゃんのお話絵♪
■桜王と肇ちゃんのお話w
■ねこしょうかい★
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■桜王と肇ちゃんのお話絵♪
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ちりがみ さんのブログ『ばかとはさみ』はこちら

ちりがみさん宅肇くんに桜王と樹姫のお友達関係を結んで頂きました♪

【希望する関係】
薬草を分けて貰いにくる物静かな友人とそのツレのにぎやかな友人

【具体的】
肇ちゃんのお庭に時々薬草を分けて貰いにくる樹姫と、一緒に顔を出す桜王と仲良くなったら嬉しいです♪
樹姫のことは物静かで丁寧な物腰の感じのいい人で、自分で薬の調合をすると聞いて驚いてたり、桜王は明るくて懐こい子だなとか思ってたらいいなぁw
時々桜王がオヤツ持参します。
たこやきだったり、ワッフルだったりアイスだったりなんか色々w
そんな時は樹姫が魔法瓶にお茶淹れて持参してたり。
肇ちゃんの作業の片手間の休憩に食べられるように、樹姫が紙に包んで手渡しかなw
たこ焼きなら長楊枝持参な感じw
庭の柵のあたりで集まってちょっと休憩がてら話相手になれたらと思います(^^)
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■桜王と肇ちゃんのお話w

こんな関係で、お話もちょっと書いてみたりv
お誕生日登録して頂いたので、頑張って書いちゃった(笑)

 ̄ ̄『実りを』 ̄ ̄

 紅に黄色にブラウン。
少々気の早い色とりどりの落ち葉が風に吹かれて舞い踊る。
いつの間にか舗装されなくなった道を樹姫と一緒に歩いて行く。

サクサクと足の下で乾いた落ち葉が踏まれて砕かれ小さな音を立てる。
森を抜ける細い道は秋めいた景色を見せているのに、その先の開けた場所はまだ青々とした木々が優しい日の光と風に吹かれて揺れていた。
それらの枝にはたわわに実ったおいしそうな果実が重たそうにぶら下がっている。
「うわ~♪ 美味しそう!・・・ひとつ欲しいな~」
道なりに沿って渡されている柵の向こうの果物に目をやりながら樹姫に話しかけると、くすっと笑うのが分かった。
「そうですね、とても美味しそうです。後で一つ分けて頂けないか訊ねてみましょうね」
「そだね~♪」
樹姫の返事に満足してあたしはご機嫌で足を進めた。
しばらく歩くと柵の向こうが少し開けて、奥で誰かが作業しているのが見えた。
丈夫なツナギの服に大きな麦わら帽子とタオル、そして柄の長い鍬。あれ? 鋤かな?
・・・まぁ、とにかく農作業を黙々と進めているのが見えた。
「発っ見~っ★」
「はい」
あたしが樹姫を見て笑うと樹姫も微笑んで頷いた。
手近な柵に足をかけて、渡された2枚の横板の下段に登って大きな声で呼ぶ。
「はっぢめちゃ~~~んッ! やっほ~~~っ!」
さらによく見えるように片手を挙げて大きく振ると、作業中の彼も気がついたようで、片手を振って見せた。
隣で樹姫がペコンと会釈のように頭を下げた。
「肇ちゃん、今日も精が出るねぇ」
「そうですね、大切にお世話をされていらっしゃいますよね」
樹姫が柵の向こうの広大な庭をくるりと見渡すので、あたしも釣られて庭を見渡す。
柵の向こうの森は少しづつ秋色に染まり、柵の中の緑も一部は秋色に成り始めている。

「待たせたな」
気がつけば肇ちゃんが大きなザルを数枚重ね持って近くまで来ていた。
「これ、いつものと今の季節の物。こっちは完全乾燥させた分と、こっちのが半乾燥させた分だ」
大きなザルを樹姫に渡しながらそれぞれの説明をする。
「はい。ありがとうございます」
ザルを受け取り預かった物を丁寧に調べる樹姫。
ここに来たときのいつもの風景だ。
「で、桜王。お前、俺の事またひらがなで呼んだろ!」
「え?」
肇ちゃんのつっこみにちょっと考える。
「え~~とぉ。ん、あ、いやいや? あはは♪ ちゃんと肇ちゃんって呼んだよ」
てへへと笑って誤魔化すと肇ちゃんは「ったく」と苦笑した。
「まずその[ちゃん]付けをヤメロよ」
「ええ~!? それは無理だよ~!」
「なんでだよ」
ムッとしたような返事を返す肇ちゃん。
「だって肇ちゃんは肇ちゃんだもん~。そうとしか言えないよ~」
人差し指を立てて、ちっちっちとばかりに揺らしながら答えると肇ちゃんは「はぁ~」と深いため息を付いた。
なんでだろ?
「じゃぁ。ホントにせめて[はじめ]にしてくれ」
とがっくりと天を仰いだ。
「あれ? あたし[はじめちゃん]って呼んだよ?」
「いぃや、アレは[はぢめ]だった」
「え~? そうだったかなぁ?」
「そうだろ」
自信たっぷりに言い切る肇ちゃんにあたしは記憶の糸をもう一度辿るのだった。
そんなこんなをしている内に樹姫が作業を終えたらしい。
「はい、確かに。薬草・・・葉の物、枝の物、根の物で23種。本乾燥の物6種と半乾燥の物12種、頂戴します。こちらが今回のお代になります」
「ん」
肇ちゃんが樹姫から手渡された白い封筒をチェックする。
「あれ? ちょっと多くないか?」
「そうでしょうか? 質がよいので妥当だと思いますが」
「・・・そうかなぁ・・・」
少しだけ納得の行かないような、同じだけ嬉しそうな、複雑な表情。
「いいじゃん、貰っときなよ、肇ちゃん」
あたしは笑って言う。
「ちゃんと物の悪いときは買いたたくからさ♪」
あたしの物言いに肇ちゃんも樹姫も吹き出す。
「・・・は、あはは。そうだな、じゃ、そうするよ」
「ふふ、桜王には敵いませんね」
「?」
なにがカナワナイのかよくわかんないけど、二人とも笑顔になったしいっか♪
「あ、では肇さん、あの果実を少し分けて頂けませんか?」
樹姫が言いながら目線を少し上に上げる。
釣られてみんな上を見上げると、木陰を提供してくれていた木に生っているあれはさっき美味しそうと話してた果物だ。
程良く熟して甘い香りが漂っている。
・・・さっきからいい匂いがすると思ったら、この香りだったのか~★
「ああ、いいよ。売り物用じゃないから見てくれ悪いけどな。梯子持ってくるよ」
「あ、OKOK! 梯子いらないよ~♪」
言いながらスルスルっと柵の上に登る。
杭を軸にしてスクっと立てばたわわに実る果物にちゃんと手が届きそうだ。
「だ、大丈夫か? 無理するなよ?」
肇ちゃんが心配の声を上げる。
「すみません、手を貸して上げて下さい」
「あ、ああ」
分けて貰った薬草を種類毎に分けて包み、鞄に仕舞う作業に追われている樹姫に言われて肇ちゃんが手を貸そうと手を差しだしかけて一度引っ込める。
パンパンと手のひらをはたいて、ツナギで軽く拭いてから改めて手を差し出してくれた。
「おっとと・・・ありがと~、肇ちゃん♪」
差し出された手に軽く指先を置いてバランスを取り、反対の手を果物にかけてもぎ取る。
「ふわ~♪ ホントにいい匂い! すっごく美味しそう!」
「そ、そうか?」
「うん♪ 5~6個取って少し貰って帰っていい?」
「ああ、いいぞ」
心なしか嬉しそうな響きを持つ返事が返った。

とんっと柵を飛び降りて着地する。

「お疲れさまでした、桜王」
「あは♪ こんなの全然ヘーキだよ」
樹姫に笑いながら返事をして、片手に持ったままの果実を鼻先に当てる。
深く深呼吸すると果物特有のほのかに柔らかく甘い酸味の香りが胸一杯に広がった。
「肇さん、桜王、お茶にしませんか?」
「わ~い! お茶、するする★」
「いつも来る度に悪いな」
「いいえ」
「今日はおにぎり? サンドイッチ? クッキーかな?」
「ふふ、今日はベーグルサンドにしてみました」
「へぇ~」
「ベーグルサンド! 美味しくて案外腹持ちいいよね!」
笑いながらちょっとだけ移動して、いつも休憩する切り株をベンチ代わりに今日も腰掛けると樹姫が魔法瓶のポットからお茶を注いで肇ちゃんとあたしにコップを渡してくれた。
それから紙の包みを少し広げて、ハムと野菜とチーズのを挟んだベーグルサンドもそれぞれに渡してくれる。
お茶を飲み、ベーグルサンドに舌鼓みを打ちながら肇ちゃんに庭の話を聞き、あたし達の冒険の話をする。
たくさん笑って喋って聞いて相づちを打って訊いてまた笑って。
「果物、切りますか?」
もぎたての果物を片手に樹姫が訊ねる。
「あたしは丸ごと食べたい!」
「あ、俺も」
「はい、どうぞ」
樹姫が手ぬぐいでキュキュっと皮を拭いて手渡してくれた。
「いっただっきま~す!」
お日様をたっぷり浴びて綺麗な実りの色に染まった果実にカプリとかぶりつく。
甘く濃く、瑞々しく、ほんのりとした酸味にみんな満面の笑顔だった。

__2010/11/24~12/21ゆきじ
このお話は、ちりがみさんのみお持ち帰り下さい♪

11月から書き始めていたのですが、長く止まってましたw
つまり、11月24日に始めの4行書いて、残りは21日に久しぶりに開いたらそのまま完結まで書き終わってしまったとw
楽しかったv
肇君の口調とか分からなかったのですが、良かったらちりがみさんお受け取り下さい★
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■ねこしょうかい★
猫写真の紹介です(笑)<別名:親ばかコーナーです(>ワ<///
takara10-10
takara10-10 posted by (C)ゆきじ
にぃに遊んで~♪(5/5)


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コメント 4

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ちりがみ

こんにちは!
朝、携帯からゆきじさんのブログに来て、記事の題名を見た途端嬉しくて一気に目が覚めました~!!

イラストもお話もとっても嬉しいです(`w´*)
11月には書き始めていてくださっていたなんて・・・!
それに比べ、こっちは遅筆で申し訳ないです;;
実は今、この3人の4コマを描いてるんですよ。
タイミングが同じで、シンパシーを感じました◎

そう言えば、肇の口調って一度バトンで出てきたっきりですね><
それなのにこんなに素敵なお話を書いていただけて本当に嬉しいです♪
ほのぼのしてていいな~。
桜王ちゃんに振り回されてる感じも可愛いです(`w´*)
ゆきじさんの文章は、情景が目の前に浮かぶようでいつも感心しています!
この3人に関する妄想が広がりそう~♪

これから、肇の登場回数をなるべく増やしていってやりたいです。
桜王ちゃん、樹姫くん、これからもよろしくね*

素敵なイラスト&お話をありがとうございました!!

by ちりがみ (2010-12-22 17:50) 

ゆきじ

>ちりがみ さま
ありがとうございます♪
お話とラフ絵、お受け取り感謝です~(>w<///
書いててすっごい楽しかったんです、ありがとう!
そして喜んで頂けましたようでホントに嬉しいvvv
こちらこそ、こらからどうぞ仲良く長くお友達よろしくお願いします★
それとv
4コマ!
マジでシンパシーかもvvv(嬉
わ~(>w<///
なんか聞いただけでもテンション上がっちゃうなw
きっとホントに仲良いんですね、この子ら(笑)
もっと仲良ししてやって下さいね、肇ちゃんv
by ゆきじ (2010-12-23 00:43) 

希

ゆきじ様本当にありがとうございます。がんばってみます。次の記事で使いたいと思いますので、記事が出るまで少々かかるかもしれませんができたら見てもらえれば嬉しいです

by (2010-12-23 21:33) 

ゆきじ

>希 さま
ありがとうございます♪
次のステップはSSですね、頑張って下さいね~★
by ゆきじ (2010-12-23 23:08) 



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